猫ちゃんを新しく家族に迎えられた方へ
動物病院に行く必要のあるワクチンやその他予防に関するタイミングについてまとめました。今後の参考にしていただければと思います。
①子猫を保護した場合
外で保護した子の場合は、栄養状態に問題があったり、寄生虫がいたり、何らかの感染症にかかっていたりする可能性があります。そのため保護した後はできるだけ早く、1度病院に連れて来ていただき、健康診断をすることをお勧めいたします。
病院ではまず身体検査を行い、その子の月齢や一般状態に応じて今後のお話をさせていただきます。
必要な治療があれば、ご相談のうえでそれも行わせていただきます。
寄生虫が検出されることがありますので、糞便検査は何度か行うことをおすすめいたします。
その場で採取させていただくか、ご持参いただいた便での検査が可能です。
猫白血病・猫エイズ等の感染症については血液検査を行うことができます。
検査を行うタイミングについてはそれぞれのご家族様の状況に応じてご相談させていただきます。
②混合ワクチン
子猫の混合ワクチンは生後8週齢頃に最初の接種を行います。
その後は3-4週間ごとに接種を行い、16週齢ごろに最後の接種を行えるように調整します。
そのため、基本的には初年度の混合ワクチンは3回接種が必要になります。
ペットショップやブリーダーさんから子猫を迎えられた場合、1回目の接種がすでに終わっている場合が多いかと思います。
その場合には接種証明書に書かれた日付を目安に動物病院にご来院下さい。
その際には1回目のワクチンの接種証明書をお持ちください。
お外にいた子を保護した、自宅で生まれた、など、まだ一度も混合ワクチンを接種していない場合には、>生後8週齢を目安に1回目の接種を行います。
自宅に迎えたばかりの猫ちゃんは、環境の変化により体調を崩してしまうこともあるので、一週間ほどは自宅で様子をみて、新しいお家の環境に慣れてから病院で予防接種を受ける事をおすすめします。
ワクチンの接種予定日は目安ですので、多少遅れても問題ありません。
また子猫に限らず、ワクチン後の急な体調の変化に対応しやすいよう、予防接種は午前中に行うのがおすすめです。
③ノミ・マダニ予防、フィラリア予防
ノミ・マダニの予防は、完全室内飼いの猫ちゃんには必須ではありませんが、お外にでることがある猫ちゃんや、お外に出る子との接触がある猫ちゃんには、一年を通して予防することをお勧めしています。
1か月に1回のお薬で予防することができます。
併せて消化管内寄生虫の予防もできるお薬もありますので、いつでもご相談ください。
猫ちゃんでフィラリア予防をしている子はまだまだ少ないのが現実ですが、猫ちゃんもワンちゃんと同様に、フィラリアに感染する危険性があります。
フィラリア症は心臓に白く細長い虫が寄生する病気です。
猫ちゃんの場合はワンちゃんと異なり、感染しても症状がみられないことが多いですが、まれに喘息のような咳や呼吸困難などの症状がみられたり、最悪の場合突然死することがあると言われています。
しかし、生前での診断が猫ちゃんでは難しいため、予防を行うことが重要視されてきています。
フィラリア症の予防シーズンに入ったら、毎月一回、お薬の投薬を行います。予防シーズンが近くなったらご相談ください(3~4月頃)。
様々なタイプの予防薬がございますので、詳しくは当院にご相談ください。